不動産を売却する際の税金ってどれくらいかかるの?

不動産を売却する際の税金ってどれくらいかかるの?

不動産を売却する時、税金ってどれくらいかかるのか気になりますよね?

利益が出た場合、想像以上の金額が課税されることもあります。そこで今回は、不動産売却時にかかる税金について、わかりやすく解説していきます。

本記事の内容は執筆時点の情報に基づいており、正確性や最新性を保証するものではありません。最新の情報は公式サイトや関連機関の発表をご確認ください。

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目次

不動産を売却した時の税金はいくら?

項目内容
譲渡所得の計算式売却価格 – (取得費 + 譲渡費用)
計算過程4000万円 – (3000万円 + 500万円)
譲渡所得500万円

不動産を売却した時、利益(譲渡所得)が出ると税金がかかります。この税金は「譲渡所得税」と呼ばれ、所得税と住民税が含まれています。譲渡所得は、売却価格から取得費用や譲渡費用を差し引いた金額です。

例えば、3000万円で購入した不動産を4000万円で売却した場合、取得費や譲渡費用が500万円だったとすると、譲渡所得は以下のようになります。

譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)
譲渡所得 = 4000万円 – (3000万円 + 500万円)
譲渡所得 = 500万円

この500万円に対して課税されるのが、譲渡所得税です。税率は所有期間によって異なります。

短期譲渡所得(5年以内):約39.63%

長期譲渡所得(5年超え):約20.315%

所有期間が長い方が税率が低くなるので、売却のタイミングも重要ですね。

不動産売却で税金はかからない?

不動産売却で税金はかからない?

実は、条件を満たせば税金がかからない場合もあります。具体的には「特別控除」の活用です。

居住用財産の3000万円特別控除

自分が住んでいた家を売却する場合、最大3000万円の控除が受けられます。先ほどの例で譲渡所得が500万円だった場合、この特別控除を適用すれば税金は0円になります。

買い替え特例

住み替えで新たな住宅を購入する場合、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べできる特例もあります。

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不動産売却の税金はいつ払う?

不動産売却の税金は、基本的には売却した年の翌年に確定申告を行い、その申告に基づいて納付します。

確定申告の期間は毎年2月16日から3月15日まで。この期間内に申告を済ませないと、延滞税や無申告加算税が発生することもあるので注意が必要です。

不動産売却の税金はどうやって払うの?

不動産売却の税金はどうやって払うの?

不動産売却に伴う税金の支払い方法はいくつかの選択肢があります。自分のライフスタイルや利便性に合わせて選ぶことで、スムーズに手続きを進めることができます。代表的な支払い方法は以下の通りです。

銀行振込:確定申告後に納付書が発行されるので、銀行で振り込む
確定申告を行った後、税務署から「納付書」が発行されます。この納付書を持参することで、銀行の窓口で支払いが可能です。大手銀行はもちろん、地方銀行や信用金庫でも対応しています。窓口での振込は、確認をしながら手続きできるため、誤りが少なく安心です。また、窓口での領収書が発行されるので、支払証明として手元に残せるのもメリットです。

ネットバンキング:オンラインで支払うことも可能
忙しい人や銀行に行く時間がない方におすすめなのが、ネットバンキングによる支払いです。自宅からパソコンやスマートフォンを使って手続きを完了できるため、手間も時間もかかりません。振込手数料が発生する場合もありますが、時間を節約できる点では非常に便利です。また、振込履歴がデジタルで残るため、後から確認もしやすくなります。

コンビニ払い:対応しているコンビニで納付
手軽に支払いを済ませたい方には、コンビニ払いが便利です。納付書を持っていくだけで、全国の主要なコンビニ(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど)で支払いができます。特に、営業時間を気にせず24時間対応している店舗も多いため、仕事が忙しい方でも立ち寄ったタイミングで支払いができるのが魅力です。レジでの支払い後に領収書も発行されるため、確認も安心です。

自分に合った支払い方法を選ぶことが大切
それぞれの支払い方法にはメリットがあります。銀行振込は安心感があり、ネットバンキングは手軽さが魅力、そしてコンビニ払いは時間を気にせず対応できる柔軟さがあります。不動産売却に伴う税金は金額も大きいため、確実でスムーズな支払いが求められます。自分の生活スタイルに合った方法を選び、期限内に忘れずに納付することが重要です。

譲渡所得税の軽減措置と特例

譲渡所得税の軽減措置と特例

不動産売却には様々な税金の軽減措置があります。中でもよく利用されるのが以下の特例です。

居住用財産の3000万円特別控除
居住用財産を売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から最大3000万円が控除される特例です。例えば、売却した物件が自宅であること、過去2年間に同様の特例を利用していないことが主な条件です。この特例を適用することで、課税対象額が大幅に減少し、結果として支払う税金も大きく軽減されます。また、夫婦で共有している場合は、それぞれが3000万円の控除を受けることが可能なため、合計6000万円まで控除が適用されるケースもあります。

特定の居住用財産の買換え特例
居住用財産を売却し、新たに居住用の不動産を購入した場合、譲渡所得への課税を一時的に繰り延べることができる特例です。この特例を利用することで、売却益に対する税金の支払いを次の不動産の売却時まで繰り延べられるため、手元の資金をより効率的に使うことができます。条件としては、売却した物件と新たに購入した物件が共に居住用であること、購入が売却の前年または翌年以内であることが求められます。

相続した空き家の3000万円特別控除
相続によって取得した空き家を売却する場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から最大3000万円の特別控除を受けることができます。対象となるのは、被相続人が亡くなる直前まで一人暮らしで住んでいた場合で、かつ、売却時に耐震基準を満たしているか、耐震改修を行った場合です。また、売却期間も被相続人の死亡後3年以内である必要があります。この特例を適用することで、相続した不動産の売却に伴う税負担を大幅に軽減できます。

これらの特例を活用することで、売却に伴う譲渡所得税の負担を大幅に軽減することが可能です。特に、3000万円の特別控除は、譲渡所得が大きい場合でも大幅な節税効果を生み出します。例えば、譲渡所得が3000万円以内であれば課税対象がゼロになり、売却益をそのまま手元に残すことができます。また、買換え特例を適用することで、新しい居住用不動産の取得がスムーズになり、住み替えの資金面での負担を軽減できます。相続した空き家の特別控除も、活用することで税負担を抑え、無駄な支出を減らすことが可能です。

不動産売却を検討する際には、これらの特例について事前に確認しておくことで、余計な税金を支払わず、手元に残る資金を最大限に引き上げることができます。計画的な売却と特例の正しい適用が、より効率的な資産活用につながります。

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売却前に知っておきたいポイント

売却前に知っておきたいポイント

不動産売却前に押さえておきたい重要なポイント
不動産の売却は大きな取引であり、準備不足や知識不足が原因で、余計な税金を支払うケースも少なくありません。事前に押さえておくべき重要なポイントを理解し、計画的に進めることで、最大限の利益を確保することが可能です。以下の3つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

売却のタイミングを見極める
不動産を売却する時期によって、譲渡所得税の負担が大きく変わることがあります。例えば、不動産の所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」となり、5年以内だと「短期譲渡所得」として扱われます。

長期譲渡所得:所得税15%、住民税5%の合計20%

短期譲渡所得:所得税30%、住民税9%の合計39%

長期で保有してから売却する方が税率が低くなるため、売却のタイミングを計画的に考えることが重要です。また、市場の動向も確認しながら、価格が上昇しているタイミングで売却を行うことで、利益を最大化できます。

所有期間の確認を忘れずに
売却前に必ず確認しておきたいのが、不動産の所有期間です。所有期間は、購入した日から売却した日までの期間を指し、5年を境に課税区分が異なります。所有期間の計算は「取得日」を基準に行うため、契約日ではなく実際の登記日や引渡し日を確認する必要があります。

例えば、2018年4月に購入した不動産を2023年3月に売却する場合、所有期間は5年未満となり短期譲渡所得扱いです。しかし、2023年5月以降に売却すれば長期譲渡所得扱いになり、税率が半分近く抑えられます。

各種控除の活用で節税効果を高める
不動産売却には、様々な税金の特例が存在します。代表的なものとして、

居住用財産の3000万円特別控除

特定の居住用財産の買換え特例

相続した空き家の3000万円特別控除

などがあります。これらの控除をうまく活用することで、譲渡所得から大きな金額を差し引くことができ、課税対象額を抑えることが可能です。適用条件を満たしているかどうかを事前に確認し、申請漏れがないように準備を進めましょう。

事前準備が最大の節税対策
不動産売却は多くの資産が動く大きな取引です。事前に所有期間や売却タイミングを確認し、適用できる控除を把握しておくことで、無駄な税金を支払わずに済みます。計画的な売却を行うことで、手元に残る資金も最大化できますので、しっかりと準備を進めましょう。

まとめ

売却前の準備次第で、支払う税金は大きく変わる

不動産売却時の税金について解説しました。税率や特例、支払いのタイミングを理解して、スムーズな売却を目指しましょう。売却前の準備次第で、支払う税金は大きく変わるので、早めの確認が大切です。

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